【2025年流行語大賞から見える歯の時代】
「働いて働いて働いて…」が示す前向きな努力と、価値観の変化、
そして投資としての歯科を考える
先日2025年の流行語大賞が発表され、今年も社会の空気を反映する言葉が話題を呼んでいます。
その中で高市早苗首相の言葉「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」が大賞に選ばれました。このフレーズが注目された背景には、国のために努力を惜しまないという前向きなメッセージが、多くの人の心を動かしたことがあります。
決して「働きすぎ社会」を揶揄する言葉ではなく、「未来をより良くするために全力で取り組む」という強い意思表明として評価されたものです。
実は、この言葉のニュアンスは、歯科医療・健康管理においても重要なヒントを与えてくれます。
前向きに働き、前向きに社会を良くしていこうとする人にこそ、自身の健康、そして歯の健康を整えることが欠かせないからです。
実は、今年のキーワードの多くが、現代人の生活習慣や健康意識と深くつながっているように思えます。本記事では、2025年の流行語を入り口に、忙しい社会でどう歯と向き合うべきか、そしてこれからの時代の歯科との付き合い方について考えてみたいと思います。

■ 「働くこと」と「健康を維持すること」は切り離せない
大賞に選ばれたフレーズが象徴するのは、未来を良くしようと努力する姿勢です。
日本を支える原動力は私たち一人ひとりの働きであり、その働きを続けていくためには、当然ながら身体の健康が不可欠です。
その中でも、見落とされがちなのが歯と口の健康。
歯の状態は、実は私たちの仕事の質や日常生活に大きな影響を及ぼします。
たとえば、
- しっかり噛めること → 栄養吸収や脳の活動を支える
- 正しい噛み合わせ → 姿勢や集中力や記憶力にも関係
- 口腔の炎症 → 全身の不調につながる可能性
- 痛みや違和感 → 仕事への集中が妨げられる
というように、口腔は「健康の入り口」であるだけでなく、仕事のパフォーマンスにも深く関わっています。
そして、前向きに働き続ける人にとって、口腔ケアは単なる美容や痛みの治療ではなく、未来を支える重要な基盤づくりと言えるのです。
そのために、健康であるためにはまずはお口からを意識してもらえればと思います。
また、日本歯科医師会が推奨する8020運動もこうした歯と口の健康を守るために推奨している活動で、実際に80歳で20本の歯を残している方は元気な方が多いです。
◆「ミャクミャク」と若者文化から見る見た目の時代
今年も「ミャクミャク」の人気は継続し、SNSを中心に若い世代に強く刺さっていました。キャラクター文化・Z世代の感性・「かわいいもの」の力はますます大きくなっています。この潮流は、実は歯科、とくに矯正歯科と相性が良い話題です。
若年層の矯正ニーズは年々増加し、
- マウスピース矯正
- ホワイトワイヤー矯正
- 裏側(舌側)矯正
といった目立たちにくい矯正を選択されるようになりました。
特にマウスピース矯正は、「目立たず矯正ができる、有名人もやってる」といった美容に意識が高く新しい価値観と共鳴し、従来の金属装置のような「矯正=目立つ」というイメージから大きく変化しつつあります。
キャラクター文化の盛り上がりから見えてくるのは、自分の見た目やライフスタイルを大切にする社会へのシフトです。
「きれいな歯ならび」や「自然な笑顔」は、その象徴のひとつでしょう。
◆「物価高・古古古米」の時代に、歯科は支出ではなく資産
今年の流行語には「古古古米」や「物価高」といったキーワードも並び、生活への不安やコスト意識の高まりが反映されていました。
そんな時代に、「歯科治療は高い」とだけ捉える人もいます。しかし視点を少し変えると、歯科治療やメンテナンスは、未来の支出を減らすための投資になります。
たとえば小さなむし歯なら数千円で治療できますが、放置して神経を失うと、
- 根管治療
- 土台治療
- 被せ物(場合によっては自費)
と、費用も治療時間も大幅に増えてしまいますし、歯の寿命が一気に短くなります。
また、歯周病を放っておくと将来的にインプラントやブリッジなど、数十万円規模の治療が必要になります。
さらに歯は一度失うと二度と元には戻りません。だからこそ、
「歯は資産」
という考え方が、これからの時代ではより重要になるでしょう。
物価が上がる時代だからこそ、
「未来の支出を抑え、健康寿命を延ばすための自己投資」
という価値観で歯科と向き合う人が増えています。
失ってからでは遅いのが歯の重要性さになります。
◆「オールドメディア」から考える:古い知識のまま歯科を理解していませんか?
流行語の一つに「オールドメディア」という言葉が選ばれていました。昔ながらの情報源の価値をどう捉えるか、という議論が社会で広がっています。
歯科でも、同じように「古い知識」がそのまま信じられているケースがよくあります。
たとえば、
- 「矯正は金属で痛いもの」
- 「銀歯が当たり前」
- 「歯周病は歳をとれば仕方ない」
- 「むし歯は削るしかない」
これらはすべてオールドメディア的なひと昔の考え方です。
現在は、
- 目立たない矯正
- デジタルスキャナー
- セラミックCAD/CAM冠
- 削らない虫歯治療
- 歯周病の細菌学的アプローチ
など、治療や診断のレベルが大きく進化しています。
情報も技術も、昔とはまったく違います。
“新しい歯科”を取り入れることで、より正確で快適な治療を受けられる時代になっているのです。
もちろん、昔ながらの治療がベースにそれぞれの先生が技術を取得して、よりよい治療を提案してくれています。
◆「国宝」から考える:あなたの歯は“口の中の国宝”です
流行語の一つに「国宝(観た)」がありました。
この言葉を見たとき、歯科医として思わず浮かんだのは、
「健康な歯こそ、あなたの人生の国宝である」
という視点です。
国宝を守るためには定期的な保存処理や点検が欠かせません。
とうぜん歯も同じです。「問題が起きてから行く場所」ではなく、
「大切なものを守るために通う場所」
という発想が、これからの歯科のスタンダードになっていくべきでしょう。
健康寿命が長くなった今だからこそ、もっと歯の大切さを認識してほしものです。
特に日本は欧米に比べて定期検診の文化がまだ根付いていません。「痛くないから大丈夫」と思っているうちに、歯周病が静かに進むケースは非常に多いのです。
◆2025年の流行語が教えてくれる“歯科との上手な付き合い方”
今年の流行語を眺めながら見えてくるのは、
「忙しい社会の中で、自分の体とどう向き合うか」
という問いです。
仕事も家族も趣味も大切だけれど、そのために必要なのは健康で動ける体。そして、体の入口である歯と口は、その基盤の一部です。
2025年は、
- しっかり働く時代だからからこそ、自分自身が健康であることを
- 見た目の時代だからこそ、自然で健康的な笑顔を
- 物価高の時代だからこそ、予防と長期視点の治療を
- 情報の転換期だからこそ、最新の歯科医療を正しく知ることを
そんなメッセージを発しているように感じます。
◆まとめ:流行語は変わっても、あなたの歯は一生もの
流行語は毎年入れ替わりますが、歯は一生付き合う大切なパートナーです。
忙しさに流されがちな時代だからこそ、ふと立ち止まって歯の健康を振り返ることが大切です。
今年の流行語をきっかけに、
「自分の歯は今どんな状態だろう?」
と考えてみませんか?
定期検診やクリーニング、矯正相談などは、未来の自分への贈り物になります。2025年も笑顔で過ごすために、ぜひ一度、歯のメンテナンスを見つめ直してみてください。
やまの矯正歯科クリニックでは、矯正歯科専門医院として歯並びかみ合わせのご相談を随時受け付けています。

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