広島の三本の力〜電線・歯・そして三本の矢が教える安定性〜
はじめに:なぜ電線は3本並んでいるのか?
街を歩いていてふと空を見上げると、電柱から電柱へと3本の電線が平行に走っているのを見かけたことはありませんか?
普段は何気なく見過ごしてしまう風景ですが、よく考えると「なぜ2本でも4本でもなく、3本なのだろう?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

実はこれ、電気を効率よく安定して送るための「三相交流(さんそうこうりゅう)」という仕組みによるものです。
電気は波のように流れていますが、1本の線だけで送ると電圧が不安定になりやすく、途切れたりムラが出やすくなります。
しかし、3本の線を組み合わせることで、互いの波が補い合い、常に安定した電力を保つことができるのです。
これは、現代社会のエネルギーを支えるうえで欠かせない「三本のチームプレー」なのです。
この「3本で安定させる」という考え方は、実は私たちの身近な「歯の世界」にもたくさん見られます。
歯科における「3」の不思議
1. 奥歯の根っこは3本で支える
食事のとき、私たちの奥歯にはとても大きな力がかかります。その力は自分の体重以上とも言われています。
そのため、特に上の奥歯(大臼歯)は、その力を分散させるために3本の歯根(しこん)=根っこを持っているのです。
もし1本の根しかなければ、噛むたびに歯が揺れやすく、寿命も短くなってしまいます。
3本の根が三方向に広がることで、地面にしっかり根を張った木のように安定し、強い噛む力に耐えることができます。
これは自然が作り上げた見事な仕組みであり、「歯を長く使うための工夫」だと言えるでしょう。
2. 歯の成長は3つの段階で進む
人間の歯の生え変わりも、「3」という数字で区切ることができます。
- 乳歯列期(子どもの歯だけの時期)
- 混合歯列期(乳歯と永久歯が混じる時期)
- 永久歯列期(すべて大人の歯になる時期)
この3つの時期を経て、私たちの歯並びと噛み合わせは完成します。
特に「混合歯列期」は歯並びに差が出やすい重要な時期で、矯正治療を始める大切なタイミングにもなります。
また混合歯列期にしかできない矯正治療もありますので、とても重要な時期となります
3. 矯正治療は3次元でコントロール
矯正治療で歯を動かすとき、単純に歯を前に引っ張る・後ろに押すだけでは美しい歯並びは作れません。
歯は立体的な構造を持つため、
- 前後(前に出す・引っ込める)
- 左右(内側・外側へ動かす)
- 上下(高さを調整する)
という3方向(3次元)で動きをコントロールする必要があります。
この「三次元のコントロール」があるからこそ、歯の自由な動きが可能となり、その結果として見た目の美しさと噛み合わせの機能性を両立できるのです。
毛利元就の「三本の矢」との共通点
ここで思い出されるのが、広島の歴史にゆかりの深い有名な戦国武将・毛利元就の逸話です。

元就は息子たちに教えるために、一本の矢を手に取らせました。
1本の矢は簡単に折れてしまうけれど、3本を束ねれば簡単には折れない。
つまり、「力を合わせれば強くなれる」ということを示したのです。
これが有名な「三本の矢」の教えです。
電線も、歯の根っこも、矯正治療の考え方も、そして歴史の教訓も――
実はどれも「3本で支えると強くなる」という共通点を持っています。
「3」で支える歯の健康と矯正治療
やまの矯正歯科クリニックでは、この「3の力」を大切にしています。
見た目・噛み合わせ・健康の3本柱
矯正治療というと「見た目をきれいにすること」だけをイメージされる方も多いかもしれません。
しかし、当院が重視しているのは
- 見た目の美しさ
- 噛み合わせのバランス
- 歯の健康の維持
という3つの柱です。
この3つがそろって初めて、本当に長く安心して使える歯並びになります。
まとめ:街の電線を見上げたら…
電線が3本で電気を安定させているように、歯科の世界でも「3」が安定と健康を生み出しています。
そして広島の歴史に刻まれた「三本の矢」もまた、同じことを教えてくれています。
街を歩いて電線を見上げたとき、あるいは歯について考えるときに、ぜひこの「3の力」を思い出してみてください。
きっと、いつもとは違った視点で日常が少し面白く感じられるはずです。
やまの矯正歯科クリニックでは、患者さん一人ひとりの歯並びに合わせて、「三本の矢」のようにバランスよく強い噛み合わせを目指した治療を行っています。
広島市で矯正歯科をお探しの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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